2010年12月10日

夕景は希望へ

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寒くなって病院の屋上へ出られる方も少なくなって来ました。
それでも日中は陽だまりを楽しむかのように
病室での闘病の頑張りからリフレッシュできる屋上へ出て
遠く雪化粧した富士山の雄姿を望まれる方はいらっしゃいます。

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寒くなったこの頃は夕焼けを楽しまれる患者さんも少ないですねぇ。

それでもパジャマの上に厚手のコートを羽織って
富士山の見える方角のベンチに腰を下ろされている
一人の患者さんがいらっしゃいました。

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夕食前のひと時、夕景を楽しまれていらっしゃるのか
そっと横へ座って声をお掛けしてみました。

夕景は美しいものですが、少しだけ物悲しいものでもありますね!
患者さんが一人で寒い時期にベンチにずっと座っていらっしゃるのは
やはりちょっと気になりますもの。。。

病気との闘いの中で、時に自信を失う事もおありでしょう。。。
同室の患者さんへ多くのお見舞いが来ているのに気を使って
お一人だけ屋上で気晴らしをされることもおありでしょう。。。

不安を一人で抱え込まれては、回復にも影響してしまいます。
回復さえ順調ならどこかに自信が湧くものです。
勿論その後のことで悩みを抱えてらっしゃるケースもありますが・・・

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ちょうど富士山へ夕日が沈むその頃に
その患者さんが、少しづつ胸につかえた思いを口にして下さいました。

病気は既に殆ど回復され、次回の検査結果が良ければ
年内にも退院が決まりそうなのだそうです。

それは嬉しいことなのですが、入院が永かったことで
ご家族や勤め先に迷惑を掛けたことを少し悔いているそうで
そんな気持ちを落ち着かせるためになんとなく夕日を見に
屋上まで上がってみたそうでした。


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一瞬のパラダイス!

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そして目にしたのが、この夕景の美しさ!!

富士山へ沈む夕日が、その明るさを隠す前のホンの一瞬
綺麗に輝きを増しました♪

そして暫しの別れを告げるかのように山影へ姿を隠して行きました。
又明日東の空で会おうねって約束をして。。。

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そんな自然の姿をご一緒に見ていて
ソロソロ寒くなるからお部屋へ戻りましょうか!? と
声をお掛けしようとした時に・・・

この患者さんが目に涙を浮かべながら呟くように

「看護師さん、綺麗な夕日だったね! 
 また明日もあの夕陽を見れるんだよね!?
 俺は退院できるんだから、あんな綺麗な夕日を又見れるよね
 それだけでも十分幸せなんだよね!?
 クヨクヨしても何も始まらないものなぁ。。。
 一人でベンチに座って見てても何も感じなかっただろうけど
 二人で見る夕日って良いものだね。
 力が湧いて来たよ、ありがとう!!」

そう仰って私が差し出したハンカチを隠れるように濡らして
病室へ戻られました。

夕日の美しさ、綺麗なだけじゃなく
こんなパワーも授けてくださいました!


元気に回復され退院できること、それは本当に幸せなことです!
後は焦らず無理せず一歩一歩。。。













nasubi83 at 21:13|PermalinkComments(6)TrackBack(0)病棟 

2010年12月08日

10の7乗

先日ノーベル賞受賞記念講演が有った事はブログに書きましたが
その講演を拝聴された講師の方から素敵なお話を伺いました。

現在迄にノーベル賞を受賞された総数を今の人口で割ると
およそ一千万人に一人の割合なのだそうです。

10,000,000人に一人と記してみると
とてつもない数字に見えますね!

この数字を見ただけで、「私には関係ないもの」と感じてしまいます

普通に考えれば、どんな研究を成し遂げても
それが応用され社会寄与される可能性は数%程度。

ましてその中でも特に有効性の高い研究成果を上げて
この賞の受賞対象になるには上記のような割合になります。

つまり一般的に考えると自分の研究がノーベル賞に繋がるほどの
人類のための偉大な発見の可能性は小さい…と思ってしまいます。


そんな若手研究者や学生に発想の転換を促すようにと
根岸教授がおっしゃった言葉が
「一千万分の一」と考えるのではなく
「10人の内の一人に選ばれる研究を7回行ってみる」と考えれば
肩の荷が下りて発想がラジカルになれる。


研究者である以上、新技術・新素材等の開発や現行方法の効率化
応用法などなどの新分野への飽くなきトライをしている訳ですから
時に壁にぶつかる事も多々あります。。。
これは研究者の端っこの方にいる私でさえ感じることです。。

そんなときに煮詰まった頭の中をふと落ち着かせて下さる
そんな一言に感じられました。

生涯に7回、10人の中から選ばれるような研究体験なら
何とか私でもできるかもしれないかな!?

そんな気分を落ち着けられる一言をお持ちになっていること自体
やはり偉大な賞を受賞される研究者の方なのですね!
授賞式は今週金曜日です。

因みに先端技術と向き合う以上、常に誰もやっていないことを
真面目に受止め人一倍の努力をしなければならないとも・・

だから研究者は常に一番を目指さなくては新たなものは見えてこない
そうやって初めて少しだけ新たなものが見えるチャンスに出会える。
つまり二位じゃダメなんです!

二位を目指すようなら初めから他の人に任せてしまいなさい。

この言葉、閣僚のあの方に聞いてもらいたいですね(笑)











nasubi83 at 02:33|PermalinkComments(10)TrackBack(0)徒然に 

2010年12月06日

秋祭りで。。。

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こんなに早くからどこ行くの?
寝ぼけ眼のランディがチョコンと座って見ています(笑)
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この日は知り合いの救急隊員さんからお手伝いの依頼を受け
ちょっと遠出しての都内のとある市民祭りへお出かけです!

実はこの日、市民祭りの中で救急隊員さんによる
AEDの体験教室が催されたんです!
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広報車の中には大きなスクリーンの液晶テレビが配され
応急処置の大切さなどのVTRが流されていました。
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台の上に人が寝ているようで、ランディも興味津々。。。
でもこれ、練習用のダミー人形なんです(笑)

私たちもこのダミーで何度も蘇生術などの練習をしましたっけ!!

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お祭りに来ていたファミリーのお父さんがAEDの取付け方を
隊員さんに教わって、真剣に応急処置を練習されています。

ランディも心配げに見入っているのが面白いほど・・
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体験された方はご家族に持病のある高齢者の方がいらっしゃるそうで、
真剣に蘇生術などの練習をされていましたよ!
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こういうイベントで多少なりとも蘇生術を覚えておかれると
いざという時にかなり役に立つものなのですね!

特に高齢者の方と同居されてらっしゃる家族の方は
何度も練習されて、ポイントなどご質問されていました。

一度やっておくだけで、結構身に付いているのものなので
機会が有れば皆さんも一度体験されてみてはいかがでしょう!?

特にこれからの時期、お餅を食べた際などに
喉に詰まらせて窒息され搬送されるケースが増えます。

そんな時にご家族が慌てず最低限の応急処置を施されると
救急隊員到着までに呼吸の確保や症状の緩和など
重篤なケースになる前に対処できる事も多いですからね!


よくこう言ったイベントで耳にすることは
 「うちにも高齢の親がいるので一度体験したかったけど
  なかなか機会がなくてねぇ。。 
  今回参加できてちょっと自信がついたよ」
そうおっしゃる方が多くいらっしゃいます。

やっぱりこう言う事は見聞きするより、
一度体験する方が大きな自信になりますものね!

そしてこう言うAEDなど蘇生術や応急処置などの
一般体験会は自治体の消防署などで日頃から催されてますので
興味のある方は、お時間のある時にでも
消防署に問い合わせて参加されてみてはいかがでしょう!?


あっ!
この日私とランディは何しに行ったかですか?

救命看護師としての蘇生処置指導!?
いえいえ、私の役割は体験希望者の方への整理券配布と受付
そしてランディは看板犬としてお客さんの呼込みに努めてました(笑)

ランディのおかげで結構体験希望者も集まったんですよ!
と、言う訳でもないかな。。。







nasubi83 at 11:11|PermalinkComments(10)TrackBack(0)ランディ 

2010年12月03日

何か欲しいものありますか?

搬送されたのは中学2年生の女の子。。

他の病院で肺疾患の治療を受けていたそうですが
近いうちに大きな病院へ紹介状を書いてもらう予定で
新たな治療方針を模索している最中の急変だったようです。

自宅でいつものようにお風呂に入って
寝ようかと自室へ向かう途中で苦しさを訴えお母さんを呼び
その状態の悪さから119要請されてこちらへ搬送。

肺の状態がかなり良くなくて、このままでは命の危険も・・
すぐに喉を切開して機器による呼吸補助をする事になり
付き添われてきたご両親へその説明をし手術準備。

取敢えずの手術は成功して呼吸は助けられているので
患者さん本人も落ち着けたようでした。

術後の状態を確認に行った私の手を握ってくれて
呼吸が楽になっていることへの驚きと・・・
それと同時に今は自分の声が出ない事への不安とストレスが。。

何度かの入院を経験されているという事で
病院慣れはしているという事でしたが、普通に喋れないのは
この年齢の御嬢さんには大変な苦痛でしょう。

今は呼吸が安定して全身への酸素の取り込みも改善され
これからの肺自体への治療の為に体力を付けなくてはいけません。

そんな事を分かりやすく噛み砕いた言葉で
説明しながら会話をした帰り際に問いかけた
     「何か欲しいものはありますか?」 
                            の言葉に

彼女から帰ってきた返答は ・・・ 「声」
そう筆談で答えた彼女の目は、光るものでいっぱいでした。。。








nasubi83 at 14:37|PermalinkComments(4)TrackBack(0)お子さんたち 

2010年11月30日

アカデミック!? ランディ。。。

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お久しぶり、ランディです!

今日はママに付き合って、昔ママが通っていた大学へ行ってきました。
もう6~7年も行っていなかった場所らしいけど
この間ママだけがお仕事のお話をしに学生時代の先生や
お友達に会いに出かけたけど、僕がここへ来るのは初めてなんだ!
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都心も紅葉が進んで校内は銀杏が綺麗な黄色になっていました!

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少し時間があったので、ママの先生に会いに行く前に
僕もちょっとだけ校内を散歩したんだ!
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ここは三四郎池。
周りに柵などないので一人で遊ぶとママに怒られたけど
綺麗な紅葉だったよ!
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ママが学生だった頃もこんなに綺麗な紅葉で
よくお友達とこの池のほとりでお弁当食べたんだって!

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ここはママがよく通った思い出の場所らしいんだ!!
たぶんこの中ではよく眠れたんだろうなぁ(笑)

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で、僕が来た本当の目的はこれ!

ママのだいぶ先輩になる博士がなんか有名な賞を頂いて
受賞記念講演をすることになったんだって!
学部も違うので直接は関係ないらしいけれどね!!

それでもママの恩師にあたる教授陣がこの講演会に集まるので
その後にでも久しぶりにみんなで会おうって
ママもプチ同窓会に誘われたらしいよ♪

僕は本当はお留守番しているつもりだったんだけど
ママのお友達のお姉さんが、僕に会いたいって言うんで
僕も研究室の中までお供しました。

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ここの生協はママが学生時代、よくお昼を買ってた所なんだって!
でも今日は研究室での同窓会用に飲み物などの買い出しだって!!

この間ママがここへ来て、お友達と移植について意見交換した後に
学生向けディベートテーマとして授業する前に
山陽地方で脳死患者から本人以外の意思表示による臓器提供があり
ここの病院でも一部の臓器を患者さんへ移植されたんだよ。

同窓会でもそんな話題がメインになって
僕も少しアカデミックな会話を聞いていたんだ。
でも結局途中で寝ちゃったけどね!

まぁ綺麗なお姉さんに抱っこされたり、一緒に遊んでもらったから
楽しい一日になったんで良かったけどね!!


それで今度は僕の病気のことで、
一度受診するよう促されて紹介状まで書かれちゃったから、
近いうちにまたママと本郷まで行かなきゃならないらしいんだ。。

ここへ行くとママはお友達がいるから良いけれど
僕はちょっと退屈なんだよねぇ。。。

でも病院へ出かけたら、また皆さんへ報告するね!
早く元気になれると良いんだけどなぁ






















nasubi83 at 01:38|PermalinkComments(12)TrackBack(0)ランディ 

2010年11月26日

最期のKiss

ホットラインから小児搬送の受入要請
患者さんは10歳の女の子。

自宅近くでタクシーと接触。
頭部・胸部をはじめ上半身は強打による
多発外傷及び骨折などなど・・・
意識もなく呼びかけにも反応はなく
かなり厳しいなか、何とか一命を取り留めたく
蘇生術と同時に各種検査を施したのですが。。。

取り立てて頭部損傷が著しく、ほぼ即死と言える状態でした。

まだ10歳・・・
ご両親がそろってのお休みが久しぶりだったそうで
この日は朝からお父さんに甘えてそばを離れず
気を良くしたお父さんが 
  「サンタさんからのクリスマスプレゼントは何が欲しい?」
そう聞いた時に、
  「○○が欲しい」
そう応えると満面の笑みでウキウキされ
  「トイザらスに売ってたから見てくる」
それが親子での最期の会話になってしまったようでした。。。

お子さんは嬉しさの余りか、お父さんの問いかけに
欲しかった物を思い出したのでしょう。。

もうすぐ貰えるそのプレゼントを、
もう一度売り場で早く目にしたかったのでしょうか!?

通りなれた道とは言え、自宅を自転車で出かけて間もなく
飛び出した路地の先には不運にもタクシーが・・・


救急車に同乗してこられたご両親に、
手を尽くしたが力及ばず救えなかった事を心からお詫びし
時刻を読み上げて、深く頭を下げました。

現実を受け入れられないお母さんは
お子さんの体を揺り動かし、名前を呼びながら号泣され
それを制止するように自制に努めながら
奥様を抱きしめられたお父さん。

暫くご家族の時間を過ごされ、落ち着かれた頃に
今一度ベッドサイドでお声をおかけすると
お子さんと過ごした数時間前の会話を話してくださいました。


お父さんが片手で抱きしめていた泣きじゃくるお母さんを
私に預けるように託されると
そっとお子さんの身体を抱きしめて、おでこにKissされました。

そして堪えてらっしゃった思いが堰を切ったかのように
大きな声でお子さんの名前を呼びながら泣き崩れられ・・・・




最期のKiss.
クリスマスまであとひと月なのに。。。


お身体を綺麗にして差し上げた後、
お父さんにお許しいただき、
せめてもの思いを込めて、胸の上で組んだ小さな掌に、
私のPHSに付けてあったぬいぐるみを持たせてあげました。

欲しかったプレゼントとは違うでしょうけれど
ひと月早いクリスマスプレゼントだと思ってね。
一人で旅立つには淋しすぎるでしょうから・・・・・





nasubi83 at 14:27|PermalinkComments(8)TrackBack(0)お子さんたち 

2010年11月22日

久しぶりの福岡で・・・・

先日、福岡の大学で重症集中ケアに関する講義をさせて頂きました。

当初は一泊の予定で講義などのスケジュールが組まれたのですが
私の方の大学の都合で日帰りに変更になり
ちょっと慌ただしく羽田を出発。

寝ぼけ眼の眼下には雪化粧の富士山が。。。

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日頃、見慣れたその雄大な姿も
こうして角度を変えてみると、
またまた元気づけられたり、リフレッシュしたり・・

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そんな雄姿を翼縁に送った後は
講義内容の資料の確認に追われて、
あっという間に九州上陸!

その足で午前中の講義に間に合うよう
地下鉄など乗り継いで一路とある大学へ。。。

講義は聴講制のために学部を越えた学生さんが見えられ
救命や重症ケア、それにファーストエイドなどの話を興味深げに
聞いていただけました。

その後昼食を挟んで教育学部の学生さんにも
生命についてやメンタルケアの大切さなどを例示しながらの講義。

間もなく教員として思春期のお子さんたちに接する事になる
新米教師さんたちにとっても、子供たちへのメンタルケアや
生命についての初歩の教育の大切さなどを話させていただき
現実に救命へ運ばれてくる子供たちの心の裏側や
大人の気付かない、いじめなどからのヘルプサインの探り方など
病気や事故以外に子供の自殺企図などについても
少し時間をオーバーしながらの講義も無事終えてきました。

当初の予定通りで翌日も講義が入っているのなら、
この後は明日の講義時間までフリーな時間が取れたはずで・・・

本来ならいつもブログで優しいお言葉や励ましのお言葉を下さる
福岡在住のブログのお知り合いの方々とお会いできればと
願っていたのですけれど。。。

それでもまだ帰京便までは少し時間があるので
今年のお正月にお世話になり、そして何の前触れもなく
GWに一人旅だってしまったDr.のお墓参りへ向かう事にしました。

年末年初の猛烈な寒さと風雪の中でも
常に第一に考えるのが村の患者さんの事だった救命医。

救命の裏側には、その地域の人がどんな健康状態なのか
受診する足がない為に様態が悪化するまで病院へ来れない・・
そんな患者さんがいないよう、往診の帰り道にあちこちのお宅へ
自分から顔をだし、声をかけて回っては笑い話に花を咲かせ
診療所へ戻るころには軽自動車の後席は
おじいさんおばあさんから頂いた野菜やら漬物やらで一杯に・・・

そんな誰からも愛された救命医が眠るお墓参りを
やっとすることができました。

訃報を聞いた後は、私も「何故」と言う空虚な気持ちのまま
福岡まで葬儀に駆けつけたのですが
今やっと少し心を落ち着かせて、お墓参りを済ませ
当時のお礼を告げることができました。

なかなか福岡まで出かける機会も少なく
こうした機会でもないとお線香を手向ける事も出来ないので
お墓の前でゆっくりお話ししてきました。

帰りのバスを待つ頃には、すでに周りも真っ暗に暮れて
秋の陽は鶴瓶落としを体感しながら空港へ向かいました。

久しぶりの福岡も、街を見て歩く時間もなく
昔お友達と周った大堀公園や太宰府天満宮も
もう何年行っていないでしょう。。。。
後ろ髪を引かれる思いで通り過ぎて来ました。

次回はもう少しゆっくりと時間を取って
出来ればブログでお知り合いになれた方々とも
お会いできればなぁと思いを馳せながら羽田便へ乗り込みました。。。


























nasubi83 at 12:23|PermalinkComments(10)TrackBack(0)雪国便り 

2010年11月18日

救命と移植


臓器移植法の改正後、ご本人の意思表示がなくても
脳死(心臓死)後の臓器提供をご家族の判断で行う事例が増えました。

うちの病院では改正後まだ脳死判定による
臓器摘出術及び移植術は行われていませんが、
どちらも行える指定病院になっています。

もし今日にもそう言った事例の患者さんが現れれば
移植コーディネーターと共に粛々と患者さんのご家族へ
説明に向かわなければならないのです。


先日移植医やスタッフの移植チームとの交流会がありました。
普段救命に勤しんでいる私たち救命チームとは
時に判断の異なることもあり、倫理観や哲学的側面も
深く話し合う時間を持てました。

既に何度も繰り返し繰り返しミーティングを開いて
統一マニュアルも出来上がっているのですが
現場での立場(視向)の違いによる考え方の僅かながらのズレ・・・

恐らくそのズレは埋まる事はなく、
事務的にマニュアルに沿って進められていくのでしょう。

学生だった頃、何度となく哲学の授業でも
こう言ったケースを取り上げてディベートしたことを思い出しました。

それで久しぶりに学生時代の教授に連絡すると
遊びに来いと仰って下さって、懐かしの学び舎へ出かけて来ました。


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この門前の通りはランディの面会の際に何度も通ったのですが
中に入るのは何年ぶりでしょう!?

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ここは変わりないですねぇ。。。

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よくお友達とお弁当を食べたベンチもそのままでした(笑)

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そして何度も実習に通った場所です。

大学2年まで、看護職に自分が就くなんて思ってもいなかったので
入学した頃、ここは学生の健康診断に行く場所なんだと
その程度にしか思っていませんでした。

医療の現実や先輩方が研究者として活躍される場など
今回お会いした教授のお言葉も影響して
3年次の学部申請の際、今の職への一歩を踏み出しました。

ただ私が志した当時のクリティカルケアの指導教授が
本学にはいなかったので、同級生が大学院へ進む際に
私だけ私学の大学院を受験する事になって以来
何年ぶりの再訪でしょう!? 思い出の病院です。

この病院も移植術を行える指定病院ですので
今回の移植チームとの溝について、
現役でここに努めている同期生にそんな話題を振ってみました。

学生時代は皆他愛もない話で盛り上がっていたお友達ばかりなのに
こうして仕事をしている姿を見ると大人になったなぁと。。。

私の振った話が「面白いテーマなので」という事で、
学部の学生さんの授業に、この溝についてディベートさせてみたいと
授業テーマになってしまいました。

先輩や同級生もここでは既に講師や准教授ですから
一般の看護師さんへの指導はもちろん、
個々の研究課題として各テーマを持って
患者さんに接している姿は既に立派な研究者!


ただし、勤務後に久しぶりに昔通った居酒屋さんで飲んだ時は
過ぎ去った時間が嘘のように、学生時代と一緒の
他愛もない話で盛り上がるいつものお友達に戻っていました(-_-;)








nasubi83 at 12:27|PermalinkComments(6)TrackBack(0)徒然に 

2010年11月15日

満開のコスモス!

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今日はどこへ行くのかな?
ママがお仕事前だけど、おばあちゃんがやってきたので
ちょっと今を盛りのコスモス畑へお出かけしてみました!

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すこし盛りを過ぎていたけど、まだまだ楽しめましたよ!

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僕はお花より「だんご」派なんだけど・・・・

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珍しいオレンジピンクのコスモスも満開でした!

やっぱり入院していると気分も沈んじゃうけど
こうしてお外へ出かけてお花の美しさを楽しむと
本当に健康が良いなぁって実感しちゃいます!

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僕は病気と仲良く付き合っていかなきゃいけないらしいけど
病気だからって色んな事を諦めるなんてしないんだ!

無理は出来ないけど、
ママと一緒にいろんな所へ行ったり、自然の美しさを楽しんだり
美味しいものだっていっぱい食べちゃうんだから!

でも美味しいものをお腹いっぱい食べようとすると
いつもママから怒られるんだよね(-_-;)

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この銀杏並木が色づく頃にもう一度お散歩に来ようって
ママと約束して帰ってきたんだ!

僕は病気になったこと悔やんでいるより
病気になったからこそ綺麗に見えるものや楽しいこと
色々気づくようになったって感じるんだ!

だから病気の事でもうクヨクヨしないよ!!
皆さん優しい励ましの言葉を下さって本当にありがとうございました!
僕はもう大丈夫!

ママが又泣いたりしたら、みんなで叱ってやってね(笑)










nasubi83 at 14:07|PermalinkComments(6)TrackBack(0)ランディ 

2010年11月13日

厳戒!? 横浜

各国首脳が一挙に押し寄せるのですから
警備が強化されるのは理解できます。
市民としてそれに協力する義務も心得ているつもりです・・・

ですが。。。

準夜勤務を終えて帰宅しようと病院を出たのが深夜1時前。
今日は処置中に私物の白衣が汚れてしまったので
持ち帰って洗濯しようと、消毒用エタノールをスプレーして
ビニール袋へ入れて持ち帰りました。

いつもの通いなれた道を歩いていると
路地からパトカーが出てきて、私の横を通り過ぎたかと思ったら
急にドアが開いて二人の警察官さんが下りてきました。

警官  「すみません、こんな時間にどこへ行くんですか?」

なすび 「仕事を終えて帰宅するところですが。。」

警官  「こんな時間迄どんな仕事してたんですか?」

なすび 「そこの○○大学病院の職員ですが。。」

警官  「○○病院、そんな病院近くにあるか?」
   そう言って二人で地図を確認しながら不審そうに私を見てます。
 
   ここでは大きな病院ですから警官が知らない方がオカシイ!!
   本物の警察官なのかとこっちが疑問に思ってパトカーを見たら
   デザインは一緒でも書いてあるのは 「岐阜県警察」

APEC警備の応援で日本国中の警察から人員や車両が来ていると
ニュースでは見ていましたが、岐阜県警の方から職質されるとは・・

病院があることは確認できたようですが
こんな時間に一人で歩いてるのは普通じゃないとでも
思ったのでしょうか?

警官  「身分証と手荷物を確認させてもらっていいですか?」

そういって私の職員カードの写真と顔を見比べながら
「手荷物からお酒の匂いがするけど飲んできましたか?」と。。。

なすび  「白衣を洗濯しようと持ち帰るところで
        雑菌の拡散を防ぐためにエタノールをスプレーしてます」

警官   「エタノールってなんですか?危険な薬品じゃないの?」

なすび  「一般的に使用する消毒用アルコールですが。。」

警官   「それで病院の匂いがするんだ!
             ・・・中略・・・
        遅い時間なので気を付けて帰ってください」

そんなやり取りがあって、またパトカーに乗って走り去っていきました。

応援に来ている以上、その町の地理に疎くては
パトロールにならないのではないでしょうか!?

緊急に「どこどこで人が暴れてるから応援に来てほしい」と
指令所から指示が出ても最短でそこへ行けるのかしら!?

思わず最後に、
私よりお巡りさんの方が無事に本部に戻れるのか?

そっちを心配してしまいました(笑)






nasubi83 at 02:11|PermalinkComments(8)TrackBack(0)徒然に 
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