2006年06月12日

終末期について。。。

ほとんど寝ないまま勤務に入りでしたが、同じシフトの先輩も日曜はデートだったとか、
2人して「寝ずの勤務ですね」なんて笑いながらの勤務開始でした。
明け方までは平穏で、先輩も「チョいキツイかなって心配してたけど、このままなら
楽勝だね」なんて言っていたら。。。

外が白み始めて来た4時過ぎに、救外から末期がんの患者さんが上がって来ました。
他の病院で本人への告知もされて、納得の上で終末期をご自宅で過ごされていた
そうですが、地方に住むご兄弟の方がお見舞いに来た際、その様子に不安を抱いて
患者さんのご家族の意向を無視して、深夜に救急搬送されたそうです。

救外へ着いてから、奥様と義兄との話し合いになって、患者様本人の意向を
尊重すると言う事と、痛みの緩和だけでもと言うことで上がってきました。
終末期医療の中ではこう言った問題もよく起こる事で、その対処については
私たち看護師も患者様のみならず、ご家族の心のケアも大事な仕事になります。
ご家族の話し合いにも同席させていただき、患者様のご意向を重視されるという事で
落ち着きを取り戻されたご兄弟も納得されました。

患者様の苦痛はDr.の範疇でかなり薬でコントロールできるようになったし、
耐え難いものであれば、最終的には意識を落として眠らせることも出来るでしょう。
そう言った際に、患者様とご家族の方が最後にお別れをする大切な時間を
受け止める際にも、双方のケアに携わることも大切な要素です。

今回は患者様のペインコントロールという以上に、ご家族の皆様の意見の相違と
今日に至るまでの、病気と向き合ったプロセスの違いが招いたことでしたが
それぞれの皆さんが、患者様を思う気持ちの温もりは同じでした。

多分日勤帯で一般病棟へ移られるか、ご希望があれば退院されるでしょうが
患者様ご自身も奥様やご義兄も納得されていらっしゃる事でしょう。

そういう意味では「良かったぁ」とホッとして勤務を終えることが出来ました。

at 22:12│Comments(0)TrackBack(0) 病棟 

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