2007年06月09日

ラテックスアレルギー

週末を利用したお子さんたちのイベントがあったようで
そこからの救急搬送受入れ要請が入りました。

患者さんは11歳(小学5年)の女の子。
跳び箱の上からの転落で多発骨折などの外傷。
頭部強打による脳震盪様症状を併発。

ここまでは「いつもの事」として受入準備を始めます。
所が搬送中の車内からの連絡でチョッと様子が異なります。

この患者さん自身が跳び箱で運動をしていた訳ではない事と
患者は小児難病を患って、生まれてから小学校入学までの
殆どの時間を病院のベットの上で過ごされたそうでした。

小さな時から何度となく手術を繰り返し受けて来られたので
私たち医療者の使うグローブ(手袋)に過敏になったそうです。
まだ免疫力も十分でないうちから、何度と無く内臓や筋肉など
開腹された体内を、滅菌されてるとは言え
直接グローブに触れられて来たのですからしょうがないのかも。

ですから通常の滅菌グローブ(滅菌された手術用手袋)を
処置や手術に使えない患者さんです。
到着までに全ての滅菌グローブを交換し
低アレルギー用の物に揃えなおしての受入でした。

外傷は骨折が一箇所と打撲、それに擦過傷程度のもので
幸いにも脳震盪も軽度の物で済み経過観察をしています。

もし開腹や開頭など大きな手術を伴う事になると
可也慎重に対応しないとならないケースの
患者さんでしたが、神様が守ってくれたのでしょう
今は治療途中でのラテックスアレルギーを発症する
可能性も少なく、ゆっくりベットで休まれています。

まだ小学生なのに、アレルギーになる程何度もの手術を
経験され、それでも一生懸命病気に立ち向かっている姿は
あどけないお子さんの寝顔なのに、敬意さえ感じられます。

一日も早く、お友達と一緒に跳び箱を飛べるように
元気になって欲しいと、祈るばかりです。。。


at 21:03│Comments(6)TrackBack(0) お子さんたち 

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この記事へのコメント

6. Posted by なすび   2007年06月11日 20:32
徒然さん、こんばんわ。
小さなうちから何度も開腹して手術を繰り返したのでしょうね!
手術用のゴム手袋のゴムに過敏になってしまうケースは
残念だけど、この年齢のお子さんだと結構居ます。
やはり小さな時に体内に人の手が入るのは
良い事ではないんですよね!
出来れば手術など経験されないのが一番なんですけれど。。。
早く元気になって欲しいですね!
5. Posted by なすび   2007年06月11日 20:26
ばーびーちゃん、こんばんわ。
良い感じのカフェでしょう^^
この辺りだとこういったお店が多くて見移りしちゃいます!
仕送り15万ですか。。。
それだけ送られると、自分で稼ぐ気力が養われないでしょうね
それだけ送ってもらえる環境なら、
自分で仕事しなくても良いのかも!?
4. Posted by なすび   2007年06月11日 20:23
大野さん、こんばんわ。
救命の現場ですから色んな患者さんが来られます。
それなりの対応が出来ないと、助かる命も助けられないなんて
有ってはならない事ですので、予備知識と受け入れ準備には
かなり気を使いますよね!
帰って来ると、ドッと疲れが出てしまいます。。。
3. Posted by 徒然   2007年06月10日 21:54
「ラテックスアレルギー」こんなアレルギーがあることを始めて知りました。
っていうか、手術でアレルギーになることが有るんだと、ショックでした。
小さな体で、何度も手術をしても なお、強く生きようとする子供の力は眩しいですね。
早く元気になって欲しいです。
2. Posted by ばーびーちゃん   2007年06月10日 21:17
小さい体で・・・
でも頑張って欲しいですね!
↓素敵なお店ですね?。
私も先日知人とランチしながら
お隣のマダムの大学生の子供への
仕送り金額(15万円強!)の話に
2人とも耳ダンボでした。
1. Posted by 愛媛の大野です。   2007年06月09日 23:17
なすびさんは
常に いろんな局面や症状の患者さんに向かっているんですね
 気の安まる時間がないですね

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