2008年11月11日

ペットも家族だから

ペットと一緒に暮らされてる方も多くなりましたね。
私も今年からランディとの生活を始めて
仕事の疲れを癒される最愛の同棲相手になっています。


先日、他病院に入院中の患者さんが急変され
こちらへ転院搬送されて来られました。

70代女性、当初の入院病名は骨粗鬆症による大腿骨骨折。
高血圧症も持病として持っていたようです。

入院前は一人暮らし、
少し離れた所に娘さんご夫婦が住んでいられるとかで
脚の痛みを訴えられた際も、御家族が病院まで
自家用車で連れて来られたようでした。

ただそれまで一人暮らしを支えてこられた相棒が
ペットのワンコだったそうです。

当初の病院での入院が長引きそうだと言う事で
娘さんがワンコを引き取り面倒を見てこられたそうですが。。。

入院後高血圧症も悪化して、
先日トイレへ立った際に脳出血を発症、
その病院からの救急要請でこちらへ搬送されました。

出血は抑えられたのですが状況は可也厳しく
ご家族にもその旨を説明させていただきました。

その時娘さんが、
「ペットも面会させられないか?」と問い合わされました。

普通に考えれば可也難しい事は間違いないのですが

「最近急に夜泣きするようになったり、
 母も会いたがっているに違いないから・・・」と

Dr.やセンター長とも相談したのですが
その方法に問題が残り、判断は院長に委ねる事になり
現場では面会方法を思案していました。

最終的に患者さんをICUの通路側の窓際へ全ての装置を含め
ストレッチャーごと移動させる事で、短時間なら窓越しに
愛犬との対面が可能ではないかとシュミレーション。

ワンコはクレートにカバーを掛け、
職員用の通路から直接ICUの廊下へ入ってもらう事とし
その時間(数分)だけは、他の患者さんへの面会も控えてもらい
通路を遮断する事にすれば、他への感染リスクも抑えられる
ただし勿論の事ですが、急患の受入があった場合は
そちらを優先させて頂く事でご家族にも了承してもらい
Dr.一人・看護師2人・サポート技師1人が張り付くことで
数分の面会の許可を院長もくださいました。

そして今日、午後に数分間ですが
ワンちゃんをクレートに、娘さんが事務スタッフと一緒に
職員出入り口から入っていただき、私たちは患者さんを
ベットと輸液ポンプやモニターなどの全ての装置ごと
ゆっくりと窓際へ移動させて、ほんの数分だけど
久しぶりの愛犬との再会を楽しんでもらえました。

窓越しに愛犬のお顔をクレートの柵越しながらも久しぶりに見られ
少しでも元気を出されてくだされば良いのですけれど。。。


帰宅された娘さんがお礼の電話を下さったのですが
ワンコは帰りの車で「涙を流していたようだった」と
「この子もこれがババと会える最期になると感じたのかも」
そう仰られた時は辛い思いでした。


今回は院長決済まで頂き、Dr.や看護師・技師のみならず
ワンコを連れて通った廊下を(直接廊下を歩いた訳ではないですが)、
他の患者さんが通る前に、面会の終了まで待機してくれていた
清掃スタッフの方が直ぐさま除菌・清掃してくださるなど
大掛かりな面会になりましたが。。。。

患者さんが回復するのなら、色々な角度からサポートするけど
やはり手の打ちようが無くなるのは辛いです。







at 21:03│Comments(4)TrackBack(0)素敵な出会い 

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この記事へのコメント

4. Posted by なすび   2008年11月13日 13:15
ばあばさん、こんにちわ。
この患者さんにしてみれば、
私たちが家族の面会を受けるのと同じように
ペットとは言えこのワンコとの再会は、
お薬や手術以上の回復への効果を
齎してくれるかも知れませんもの。
そう考えれば、他の患者さんに迷惑の掛からない以上
出来うる限りの対応をするのもケアの一環ですからね。
後はその甲斐が実ってくださる事を祈るばかりです。
3. Posted by なすび   2008年11月13日 13:01
アキラさん、こんにちわ。
独り暮らしの方がペットを家族同様に思われるのは
最近では当たり前のようになりましたね。
ですからその家族の危機には人と同じように
面会する事で医療技術では補えない何かを
齎してくれるかも知れません。
ひとも大切な人に会うことで、勇気付けられたり
頑張らなきゃと回復に繋がることがあります。
そう言う力は技術ではなくマインドですものね。
出来るだけのサポートをして、回復されることへ結び付けられれば
それは私の専攻するクリティカルケアの一環にも通じます。
この患者さんにも頑張っていただきたいです。
2. Posted by Happyばあば   2008年11月12日 12:48
何に驚いたって、こんなに懇切丁寧に一人一人に対応してくださっていることに驚きました。
いい病院ですね。
最近耳にするのは困った問題ばかりなのでほっと気持ちが明るくなりました。
この方がペットの待ってる家に帰れる日がくるといいですね。
1. Posted by sinobueakira   2008年11月12日 00:28
以前、老人の孤独死が問題になった事がありますが、この女性は少し離れた所にお嬢さんが住んでおられるようなので時々ご家族と会えますが、遠方に子供さんがいたり、全く身内がいない老人はペットと仲良く暮らしている人も多いのかもしれませんね。
飼い主が先に倒れた時には、ペットも困ってしまいますね!
非常に危険な状態のようですが、ペットの為にも、頑張って回復して貰いたいと思います。
なすびちゃんの病院のスタッフや院長の暖かい対応に人間味を感じます。
こんな病院が日本中にたくさんあると、患者さんやその後家族も勇気付けられると思います。
確かにこの女性にとってはペットが一番の家族だったと思います、病院の暖かい対応を知り、本当に感動しました!

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