2008年12月03日

感謝しております

ご無沙汰してしまいました。

暫くぶりの更新になります。
色々な事が突然に起こり、その内容をブログにて
御報告するのがなかなか出来ずに
今日まで時間をいただきましたことお許し下さい。


先ずこちらへ暖かいコメントを寄せていただきました皆様
そして直接メールをくださいました皆様に
ご心配をおかけしました事をお詫びし
感謝しております事をお伝えしたいと思います。

報告をしなければならない事とは。。。

以前こちらで紹介した患者さんのことなのですが
その患者さんへの心温まる励ましのコメントや
そのご家族への病に対するご心配などを
みなさんから頂きていたのに、結果的に力不足で
デススパイラルへとはまって行ってしまった事を
どうお知らせしようか悩んでいました。

一時は報告自体をしないことも考えましたが
皆様のコメントなどを患者さんへもお伝えした事もあり
ご心配をおかけしている事を踏まえると
避けて通れない事実として、記する事に決めました。

そして御家族に代わって、
私から皆様へ心より謝意を述べさせていただき
患者さんを弔いたいと思います。


患者さんとは「リコーダー」題した記事で紹介した
9歳の先天性呼吸器疾患の男のお子さんです。

先月末、数日の危篤状態から回復する事無く
大好きなお母さんの手を握ることも出来ずに
僅か9年の人生の幕を下ろし旅立たれました。

私が知り合った頃は回復も順調で体力も付き、
自身でほぼ自由に院内なら歩き回れる程になり、
肺のリハビリをこめて、Dr.がプレゼントしたリコーダーを
宝物のように握り締め、日々練習していたのですが。。。

生後間も無く母の手を離れ入院生活となり
以後小学校の入学式も、入院中の病院から出席して
楽しいはずの幼稚園や小学校も殆ど通う事も出来ず
院内生活を余儀なくされ続けた日々から、
やっと回復の兆しが見え始めていたのに。。

お子さんの回復に反比例するかのように
お母様がその病に対する自責の念に駆られ始め
塞ぎがちになり、心療内科での加療を受けられている
さなかの自傷。

その事をお子さんへ知らせまいとする
ご家族のお気持ちも分かります。

ただ、お母さんがいつまで経っても
面会へ来て貰えない事への疑念と不安が
お子様の病状を悪化させ・・・

食欲がなくなり、栄養補給を点滴に切り替えるまでに
10日と掛からないほどだったそうです。

その後もお母さんの心療内科での入院が長引き
お子さんへの謝罪のお気持ちも有ったようで
面会を頑なに拒んだそうでした。。。

そして家族のコミュニケーションも崩壊。
お子様の病状を悪化させるのに
そう長い時間は掛かりませんでした。

9年かけてやっと仮退院のうえ小学校へも
体験登校できるかと、お父様を初め御家族やDr.
そして担当Nr.などのスタッフも
明るい兆しに胸を弾ませていたのに。。。


以前も書きましたが、
小さなお子さんに大病させたりすると
殆どの母親は先ず自分を責めます。
そしてこう言う自傷に走るケースは稀ではありせん。
メンタル的に一杯一杯になってしまうのも理解できます。


御主人が心療内科のDr.と相談して、
兎に角、息子さんへの面会をするよう促しても
それを拒むのも愁訴状態から無理強いは出来ません。
なぜならお母様も既にメンタルへの大きなダメージを
受けているのですから。。



呼吸器科の同僚と一緒に告別式に参列しましたが
お母さんは式を受入れられず、
読経中も控え室で親類の方や同僚看護師が
見守るなか横になられていました。

小学生の告別式ですと、
学友の小さな啜り泣きが聞こえるのでしょうが
在籍していたとは言え、
実際に通った事の無い小学校からは
教頭先生がお独り参列されているだけでした。

やはり子供さんの長期入院は、
いろんな意味で代償が大き過ぎます。


そして何より、
病と闘っているお子さんの大きな力に成るのは
どれだけ医療が発達しても、身近な御家族なのです!

あれだけ回復に向っていたのに・・・
お母さんの病状を察するかのごとく自身の身を削り
急激に食欲を落とし、体力・免疫力を下げてしまい
一気に合併症を発症して、
あっと言う間に旅立たれるなんて・・。



お子様も無念でしたでしょうが、
今後のお母様の回復には、より大きな重石が
圧し掛かってしまったように感じます。



長くなってしました。
ブログでは事実を述べるだけで
字数が一杯になってしまいます。

行間からこのご家族の小児疾病との戦い様と
その壮絶さをを汲んで頂ければ
多少なりともブログに記した事も報われる想いです。

皆様の温かなコメントはしっかりとお父様に伝えました。
クリスマスにプレゼントが届くかもと笑顔になったことや
お母様と同じ病と闘った方の体験談やお気遣いなども
患者さんや御両親に話した時の
ホッとされた安堵の表情も忘れられないものになりました。

医療技術にはやはり限界が有ります。
そして肉親のサポートほどのミラクルパワーはありません。

今回皆様から頂いたお心遣いは
肉親のサポート同様、このご家族の心の支えに
成った事と信じています。

最後に告別式の後、お父様からブログの皆様へ
「どうぞよろしくお伝え下さい。お心遣いに感謝しています」
とのメッセージを承って参りました。

ある昼下がり、救急車用ロータリーから聞こえた笛の音から
これ程皆さんへの関わりを深くさせて頂いた事を
心から感謝しています事を重ねてお伝えいたします。

結果的に無念さは残りますが・・・
本当にありがとうございました。


at 15:39│Comments(12)TrackBack(0)リコーダー 

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この記事へのコメント

12. Posted by なすび   2008年12月10日 16:21
sacchinさん、こんばんわ。
私の為に温かな励ましのお言葉を
本当にありがとうございます!
悲しい事も多い職場ですが
反面温かな気分にさせてもらう出来事もあって
やはり私にはこの仕事が天職のようです。
もう少し患者さんのケアに関わりながら
日々を過ごそうかと思えるようになりましたよ(^-^)
本当のお気遣い感謝しています。
ありがとうございます!
11. Posted by sacchin   2008年12月06日 17:39
そうだったんですか。
なすびさんは、人の何倍も、沢山の悲しみを受けてらっしゃるんですね。
なすびさんから今まで頂いた数々の言葉達が、いま、更に重みを増して自分の中に落ちていきました。
なすびさん、辛い事をこれからも沢山目にされるでしょうけど、どうか気を落とさずに、患者さんの支えになってあげて下さいね。
私がこういう事をいうのは、簡単で、現実は物凄く大変でしょうけど…。
今はこういう言葉しかかけられない自分の未熟さが歯がゆい限りです。
10. Posted by なすび   2008年12月06日 16:51
ニコニコおかみさん、こんにちわ。
確かに「もういいよ」って言ったのかもしれないですね。
彼の周りを取り巻く大人たちの中で、その病を理由に
不用意な発言でコミュニケーションも崩壊し
家族という枠組みが崩壊するのが見て取れました。
精神に病を来すと、どの家庭にも起こりうる崩壊。。
相手を思っての言葉も、逆効果を伴う事も多く
その対応にも苦慮されるご家庭は多いです。
このご家庭のように、お子さんの病気をきっかけに
お舅さんお姑さんまでもがそれぞれの立場のみで
発っした言葉に心を傷つけられる方も居ます。
お子さんを亡くしたばかりでなく
御家族まで崩壊されてしまうのでは。。。
辛いケースでした。
9. Posted by なすび   2008年12月06日 16:44
ばーびーちゃん、こんにちわ。
このこの人生は病院での思い出しかないですものね。
本当に今度生まれ変わってくる時には
広場を駆け回って、ボールを追いかけたり
思いっきりリコーダーを吹いて演奏したり。。。
そんな当たり前のことを
当たり前に出来るようになって欲しいです。
そう願うだけしかないですものね。。
8. Posted by なすび   2008年12月06日 16:41
wirdさん、こんにちわ。
本当に残念です。
そして残されたご夫婦の今後も
もっと心配な状況になってしました。。
7. Posted by なすび   2008年12月06日 16:39
ばあばさん、こんにちわ。
この仕事をしていると、
何度となくこう言うスチエーションに出会います。
ですから自分なりに有る程度の免疫は
出来ていると思っていたのですが
やはりお子さんの、しかもここまで精一杯回復に努め
その兆しも見えていただけに残念です。
最初にロータリーでリコーダーを吹いているのを
見かけた日以来、ご両親とも何度もお話しする機会が有り
その後苦労を伺ったり、今後の不安を相談されたりと
お付き合いが出来ていたのですが、
御主人の御両親からこのお母様に投げかけられた
不用意な一言から、
お母さんは落ち込み、うつ傾向が悪化され・・。
先天性とは言え、生んだ母親の問題など全く無いのですが
それを理解されない方も未だに多いようで・・・。
リコーダーを宝のように抱えて、相談室で練習していた
あの笑顔をまた見れると思っていたのですが。。。
結果的ご家族の会話も,
おじいちゃんおばあちゃんたちとの関係も
全て崩壊してしまった御家族は
今後がもっと心配になります。
6. Posted by なすび   2008年12月06日 16:27
アキラさん、こんばにちわ。
1お母さんの自傷搬送の後、呼吸器の友人が何度となく
彼の病状を聞いていたのですが、そのたびに思わしくない事ばかりで。。。
勤務後になんどか病室までお見舞いに
出かけてみたのですが、最期は多臓器不全にまで陥り、
意識の戻らない状態でした。
お母様の病状も余りブログで記す事の出来る情況でもなく
アキラさんにはご期待的展望も抱かせてしまい
申し訳ありませんでした。
現実はもう少し厳しい自体が続き
お母様も今週精神科専門病院へと転院されていきました。
アキラさんには色々ご心配おおかけしてしまいましたが
結果的に力及ばず、
彼に篠笛を吹いてもらう夢を叶えさす事が
できませんでした。 申し訳ありません。
篠笛の製作費用や、絵本の代金など
お金もかかっていますでしょう。
よろしかったら私にお支払いさせて
いただけませんでしょうか?
いままでお気遣い本当にありがとうございました。
5. Posted by ニコニコおかみ   2008年12月05日 12:42
辛い結果になってしまいましたね。
お母さまが見えられなくなってからの少年の寂しさ、「もういいよ!お母さんもう僕の事で苦しまないで・・・。」と言っているようにも思えて・・・・。
これからのお母さまも 回復にはさらに時間を要すことでしょう。
お父様も辛い思いを引きずられる事と思いますが なんとか 夫婦の愛情と 周りのご家族 そして なすびさんの病院のスタッフの温かい援護で前向きに乗り切っていって欲しいと願います。
なすびさん 元気だしてくださいね!
4. Posted by ばーびーちゃん   2008年12月04日 12:01
まあ・・・
そんな事に・・・
何と言ってよいか。
ご冥福を祈るしかないですね。
今度はきっと元気な子供に
なって生まれ変わってくれるのでは
ないでしょうか。
そんな事を考えました。
3. Posted by wired   2008年12月03日 22:29
{悲しい}
残念です
なすびさんの やさしさが
お母さんと息子さんへの優しさが
伝わってきます
・・辛いな・・
ご冥福をお祈りします
2. Posted by Happyばあば   2008年12月03日 16:54
ブログにコメントいただいていましたので、お元気なられたんだ!とこちらに飛んできましたら・・・
毎日なすびさんのお辛いことって何だろう?と考えてたんですが、まさか少年の身にそんなことが起こるなんて。
お母様の状況を少年なりに察知し、思い悩み落ち込んでいったんでしょうか。
お葬式にもお友達の姿がないというのがこの少年の現実をみたようで、よけいに不憫ですね。
リコーダーの練習している時はどんな気持ちだったのでしょう。
希望がみえてたでしょうね。
なんとか元気になってもらいたかったです。
この後のお母様の様子もとても心配ですが、
お父様にもお気持ちを強く持っていただいて乗り切っていただきたいです。
1. Posted by sinobueakira   2008年12月03日 16:28
信じられない事が起こっていたんですね。
リコーダー少年の姿を自分勝手にイメージしながら、春になれば暖かい日差しの中で篠笛をぎこちなく吹いてくれている姿を想像していました。
お母様のメンタルケアが難しいなっと思ってはいましたが、私の鬱病とは比較にならない程重たいものだった事は理解できます。
少年は長い闘病生活にも負けす、良く頑張ったと思います。お母様の事を心配して、食欲もなくなり小学校にも通うことなく独りで逝ってしまったなんて、今でも信じられないです。
なすびちゃんの“辛い事”がこの事ではない事を祈っていたのですが・・・
ご自分の担当患者さんではないのにリコーダー少年へのなすびちゃんの暖かい心は伝わっていたと思います。
短すぎる9年間のリコーダー少年の死は残酷な現実を思い知らされますが、何とか少年のお母様には立ち直ってもらいたいと思います。
お父様には慰める言葉がありません、9年間の少年の病気と一緒に闘い、今、奥様の病気とも一緒に闘っていることを思うと辛いですが、少年はお母様とお父様の事を天国から見守ってくれていると思います。
なすびちゃんも元気を出して下さいね。

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