2010年06月04日

分からない事は希望なのよ!

年末年始に行っていた北国の診療所。
先日その診療所を取り仕切っていたDr.の訃報が届き
すこし落ち込んでいましたが。。。

その村の中学を今春卒業して県内の高校へ進学した
一人の男の子から診療所経由でお手紙をいただきました。

お正月の特別授業に1コマだけ私が小学生から中学生の前で
医療や命についてお話しする機会がありました。

その話を聞いてくれていた生徒さんが、
初めて親元を離れ寮生活を始めて出来た親友のお母さんの事で
心配で心配で私にお手紙を下さったようです。

そのお友達のお母さんは県外の専門病院へ通院して
ある病名を告げられていらっしゃるそうでした。

その病名を調べてみると、可也稀な症例のようで
患者数も少なく研究途上の病のようでした。

現状で普段の生活は介助の必要も無くお過ごしのようですが
年齢を積み重ねる事により、病状がどう変化していくか
その辺がまだ推察するのが難しいほどの希少な症例なのです。

国内外で研究されているDr.もいらっしゃるようなので
いずれその治療法も確立してくる事を信じて
生徒さんが、今お友達に何が出来るか?どう接して力になれるか?

それを導き出せるヒントになるか分かりませんが
彼の不安が少しでも取れればと思い返信しました。

先ず難病と言うような余り聞きなれない病名を告げられるだけで
患者さん本人やご家族は精神的にも可也落ち込んでしまいます。

文面からお友達も今正にその状況のようでした。

でも落ち込んでしまうご家族の分までも
一緒に生活するルームメイトとして、その不安を分かち合い
軽減させてあげる事を念頭に接する事も大事なのでは!?

そんな趣旨の事を手紙に記しました。

そしてその病名を調べてみると、現状では可也不明な事が多く
大学や医療機関の研究者が何本かの論文を書いている事や
いくつかの学会でも取り上げられていることなどから
今後の進展が期待される分野である事も伝えました。


医療が日進月歩であることは周知の事実ですが
本質的にはまだ不明な病気が多い事もまた事実!

ですからこれは単なる励ましとして言うのでなく
今この時点で、「分からない事は、本当に希望なのよ」と伝えました。

私の伝えたかった事を彼がどう理解して
そして彼の言葉でお友達やそのご家族へ伝えるかは分かりません。

それでも彼がお友達の為に、自分でも何か出来ないかと
そう感じて自分から行動を起こしてくれた事に
あの日の授業が生きているかと少し嬉しい気持ちになりました。


励ましや慰めではなく
本当に分からない事は希望なのですから。。。








nasubi83 at 20:33│Comments(10)TrackBack(0)雪国便り 

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この記事へのコメント

10. Posted by なすび   2010年06月07日 12:50
ニコニコおかみさん、こんにちわ。

本当にあの村での数週間、皆さんが人を思う優しい気持ちの持ち主だと
毎日実感しながら過ごしていました。

そして半年近くが過ぎようというのに
こうして友人を思う気持ちをどう体現すればいいのか迷い
私などにもかかわらずお手紙を下さった事に感謝しているほどです。

そして今自分に出来る事はと考える
その自立心の強さに驚きを感じるほどです。

人の心は純粋なほど相手の辛さを感じ取れるのかも知れないですね!
そしてどう自分で対処すればいいのか迷い苦しみ
私宛に手紙を下さった事に感謝し
今の彼が彼の言葉として、彼の行動として
どうお友達やご家族へ接していく事が
彼自身、そしてお友達へも今後の大切な時間を生み出す
そのヒントは何かと考えメッセージを送りました。

その中から彼なりの答えを導き出し
そして行動してくれれば、又ひとつ大人の階段を上ってくれるように思います。

純粋で優しい気持ちの持ち主だからこそ
きっと自信に繋がる答えを出してくれるでしょう。

後は私たち研究者が一日も早く
分からない事を、分かる事に換えられるよう
日々頑張らなくてはいけませんね!

9. Posted by なすび   2010年06月07日 12:41
徒然さん、こんにちわ。

分からない事は、実は本当に素敵な事かも!?
そう思うことが何度かありました。

結果を求めて導いた「分かった」事。
ひょんな偶然から突然「分かった」事。

勿論今でも分からない事が多くて
それによって治療法も侭ならず、検査の毎日に辟易されてらっしゃる患者さんも多くいらっしゃいます。

ただどの「分かる日」が明日かも知れない
そんな希望はみんなに満遍なく降り注いでいる気がしまうs。

単なる慰めでもなく、気休めでもない
本当に心から「分からない事は希望なのよ!」

そう信じて彼にお手紙書きました。

そして一日も早く追伸として
「あの病気はこう言う治療法が確立できたよ」って
送れる日が来る事を私なりに待ち焦がれたいます。

8. Posted by なすび   2010年06月07日 12:35
sacchinさん、こんにちわ。

とんでもないですよ(^^;)
私なんか、自分の事で精一杯なだけです。

ただsacchinさんの故郷の、もっともっと山奥から親元を離れて、
初めて彼自身が自立心に目覚めたのでしょう。
今時分に出来る事すらわからないけれど
友達の為、その後家族の為に僕はどう接する事が出来るのか?
そんな疑問や答えの見えない紋々とした空気の中で
私へのHelpだったのかも知れないので
一朝一夕に病気が治るものではないことや
中央の大病院なら専門知識の豊富な医者が居るのかとか
そんな疑問ならネットで調べればおしまいなはず。。

私に聞いてきたのはもう自分ではいても立ってもいられないほど
どうしていいのか分からない焦燥感のようなものが
彼を後押ししたのかと思っています。

だから彼が考えうる、そして実行で来うるアドバイスをしただけで
それを彼がお友達にどう伝えるか、
それは私には分かりません。

でも彼が何らかの言葉や行動をおこせば
それはきっとお友達や患者さんを雪付けられる事になるように思います。

単なる慰めではなく、彼の気持ちの篭った
これからの展望も見え隠れする形となって。。

7. Posted by なすび   2010年06月07日 12:25
ママさん看護師さん、こんにちわ。

救命で瀕死の患者さんのケアをして
その病状をご家族に伝える際には、内を言っても慰めにしかならないときも有りますよね。

でもそのタイミングだからこそ
患者さんの今を認識してもらえるように
ご家族には端的に且つ理解しやすい言葉で
何が今一番患者さんに必要なのかを
お話しするようにしています。

時には残された時間かも知れませんし、
時には回復までの苦難かもしれません。

でもそれを伝える事で、最終的に一番心の支えになってくださるご家族が
自立心を以って患者さんに接してくだされば
その大変な時間も有効に使えるように感じています。

決して嘘ではなく、見え透いた慰めでもなく
今大切な事を、今何が出来るかを
自分なりに考えて、自分なりの行動で
彼がお友達やそのお母さんに接してくれれば
彼自身の希望にも繋がるような気がして
メッセージを送りました。

それが良かったかどうかは分かりませんけれどね(^^;)

6. Posted by なすび   2010年06月07日 12:18
アキラさん、こんにちわ。

ある年齢の頃に人の命の不思議さや尊さを耳にすると
その重みが心にの頃ころあいってありますね。
この男の子も丁度その頃だったのではないでしょうか。

寮生活を始めたことでじるつしんも養われ
人の為に自分が何が出来るか?
そんな客観的自分探訪を初めて気づかぬうちに
行動していたのかもしれません。

彼のお友達やそのお母さんへの気遣いが
こう言った形で体現されたのでしょう。

大人の階段をひとつ上りだしたのですね!

5. Posted by ニコニコおかみ   2010年06月07日 02:48
なすびさんの北国での授業を聞いた子供さんから お手紙。それも ルームメイトのお母さんの病気を心底心配して!
本当に やさしいお子さんですね。
そしてその悩みを なすびさんにお手紙を書いた事は なすびさんが北国でお話しされた事が子供達の心に深く刻まれていたのだと思います。
まだまだ世の中には解明されていない病気もとても多いことでしょう。
でも必ず治療の方法が解明されると信じたいですね!
こんな素晴らしい少年がいてくれる事にも 嬉しい気持になりますね!
 
4. Posted by 徒然   2010年06月07日 00:41
なすびさんが北国でなさった授業は早くも小さな実を結んだんではないでしょうか。
ご自分の事ではなく友人とそのお母様を心配してなすびさんへ手紙を書くなんて、きっと彼はすごく勇気がいったと思います。

きっとお友達とそのご家族は少しでも不安を取り除かれることでしょうね。
なすびさんがおっしゃるから「分からない事は、希望」本当にそう感じます。
少しでも早く「分かる」日が来ますように。
3. Posted by sacchin   2010年06月06日 09:21
病名がわからないと不安という話は聞くし
自分が同じ立場になってもきっと不安になると思います。
そんな時に、信頼できるお医者さんや看護士さんから
少しでも心の向かう先を示唆してもらえたら
患者さんやその後家族は本当に救われる想いだと思います。
改めて、なすびさんの幸せを届ける力には脱帽しました。
2. Posted by ママさん看護師   2010年06月05日 23:38
分からない事は希望なんだよ!

正になすびさんらしいアドバイスのお言葉ですね!
普通の人がこう言ったら、単なる慰めにしかならないけど
研究者のなすびさんが言うと、その言葉に重みが出ますね!

確かに医療の進歩は今まで難病とされてきた病も
既に根治可能なものにしているものも多く有りますからね。

そしてそんな言葉を投げかけられるなすびさんは
やはり素敵な患者さんやご家族をもケアできる
立派なCNですね。


1. Posted by sinobueakira   2010年06月05日 01:57
北国の診療所で一緒に活動されておられた福岡出身のDRが其の男子学生を見守ってくれているのかもしれませんね!
なすびちゃんのお話を聴いた男子学生の心の中に“この人は信頼できる人だ”となすびちゃんのことが刻まれているのだと思います。
将来、亡くなられたDRのような立派なDRに成れるかもしれませんね!
親友のお母様の病気は難病かもしれませんが、希望は必ず実現してくれると思います!
現代医学の進歩に期待したいですね!
この少年の力になってくれると良いですね!

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