2011年04月20日

意識の乖離

被災者shinjiさんのコメントから思う事。。。

被災地を目の当たりにした方と、報道からの情報だけでは
被災者の方への意識の違いが現れるのは当然のことですが
下記の記事に出ていた現地レポが今の被災者の方の心情を
クローズアップしているのかなぁと感じました。

コメントにあったように衣食足りずには
心和ませられるものも感じ取れないというのが印象的でした。


http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_earthquake3__20110419_35/story/postseven_17870/

「1日も早い復興を」「東北再生」といった言葉に、
戸惑いを感じている被災者もいるようだ。
妻と子供を亡くした40代の男性は、自宅のあった場所から
少しずつ範囲を広げ、いまだ家族を探す毎日を送っている。

「家族の遺体すら見つかっていない状況で“復興”なんて
いわれても……。
なんとか遺体だけは見つけてあげたい。
先のことは、すべてその後だと思っている」

この男性は、テレビで「前を向こう」というメッセージを耳にするたびに
自分とは遠い言葉だと感じてしまうという。
なにしろいま彼が目にしているのは、
家族がそのどこかに埋もれているであろう一面の瓦礫と、
その瓦礫を轟音を立てながら押し退けていくブルドーザーなのだ。


大きな余震の度に身体を震わせる恐怖や
電力供給の逼迫から鉄道などの交通機関の間引き運行、
そして行政や自治体を挙げての節電&節電。。
首都圏でも可也の非日常を感じ、確かに行楽気分も半減しています。
各地の桜祭りも実施されないところも多った事も事実です。

ただこれは都知事の発言だけが目立った「自粛」ではなく
物理的に開催出来ない事情もありました。

桜の名所の公園等ではお祭りの際には衛生面や治安維持から
仮設トイレの設置や夜間照明の取付けを実施していました。

その仮設トイレは東京マラソンや横浜国際駅伝などでも使用し
自治体が管理保管している物ですが、この震災発生直後には
東京・神奈川・埼玉などからの援助物資として被災地へ送られました。
つまりお祭りの時期に仮設トイレが首都圏に殆どない状況でした。

そして今でも首都圏の電力不足に対する節電の影響で
駅や病院ですら一部エスカレーターやエレベーターを止めています。
お年寄りや妊婦さんなどは電車に乗るのにさえ
駅の係員を呼ばないとホームへ行けないなどの支障に耐えています。

P1000121_R


計画停電中には交差点の信号機も止まり、そこで交通事故が発生。
搬送された病院ではCT等の検査機器が停電で使えず
非停電エリアの病院へ1時間以上かけて再搬送する事態になり
患者さんは意識不明のまま生死を彷徨う状態だったそうです。

病院の非常電源や自家発電は
病室等の呼吸器維持などの最低限の電力しかなく、
検査機器のような大容量電力を要する機械は動きません。

そうした環境が行楽や買物に出かける気力も湧きづらくしています。
これが東京電力や東北電力管内で生活する人の心情でしょう。


私が避難所の回診をしていた際に
役所の係員と東海地方から来たという60代の女性2人組が
もめている所へ出くわした事がありました。

女性たちは避難所を見てみたいという事で
避難所見学を申出たのに拒否されてクレームを言ったそうです。
東海地方では余震の恐怖も電力不足も無いでしょう。
だからなのか見学理由は自分のブログへ載せる事だそうでした。

被災地支援でも家族見舞いでもなく、
ただ自分のブログへ旅行記のような記事を書き
避難所を見て来ましたとブログ仲間へ知らせたいと言う事です。

職員の方が、被災者の気持ちを考えて
写真などは自粛して欲しいと要望しても体育館へ入り込んだり
とても60代の分別ある人のする事ではないと窘められていました。

そして帰り際に放った一言が
「ここまで来てお金使っているんだから経済に貢献してるのよ
 復興を手助けしてるんだから写真ぐらいいいじゃない!
 自粛自粛って言ってるといつまで経っても復興しないよ」

自粛していれば経済が回らないとはよく聞く言葉です。
確かにその通りでしょう。

ただその裏にはこうした非日常と言う現実が
被災地や余震・電力不足の続く地域に今も有る事を
忘れないでいて欲しいと願います。

そしてどうか「自粛」の意味合いを穿違えて捉えないでください。

2011040607350000_R

今年の千鳥ヶ淵の桜です。

この花の美しさを美しいと心から感じられるためには
皆が衣食足りて明日への思いを馳せられ
そして初めて心のゆとりが生まれてからなのでしょう!

被災地にも今年もこの花は咲く綻ぶでしょう。

みんながこの花を見る余裕を持てて
そして心から美しいと感じられる日が一日も早く来るように
私も微力を尽くして行こうと思います。


来週にはまた被災地へ向かいます。
桜は終わっているでしょうが、ハナミズキやタチアオイ
そして紫陽花の頃までには少しでもゆとりが持てるようになれば・・
そう願いながら被災地で活動してきます。

避難所で出会ったお子さんたちとの約束もしっかり守れるよう・・・
行って来ようと思います。

































nasubi83 at 19:11│Comments(10)TrackBack(0)ボランティア 

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この記事へのコメント

10. Posted by なすび   2011年04月23日 12:28
wiredさん、こんにちわ。

こう言う時こそ政治主導を貫いてほしいのに
与野党対決以前に与党内での揉め事に
事態が置き去りにされている感が否めませんね。
文句を言うのは誰でもできますが
実行へ移す足かせだけはかけて欲しくないですね。
まだ避難所には多くの行き場のない被災者の方が
明日の希望も見出せずに日々暮らしているのですから。。

あの60代の元気なおばさんたちを見たときに
これでは遠方へ疎開した被災者が暖かく受け入れられるか心配だと
現地の役場の職員が言っていたのを記憶していますが
その心配通り子供たちが言葉のいじめに会ってしまいました。
大人が現実を理解できなく安直な思い込み発言するのですから
子供がイジメられる原因はそんな大人に有るのでしょう。
そんな人にならないよう気を付けて
そして子供たちに笑顔を与えられるよう
今回の派遣では心して仕事して来ようと思います。

9. Posted by なすび   2011年04月23日 12:14
shinjiさん、こんにちわ。

報道の在り方や受け手の判断など
頂いたコメントから色々考えさせられる思いで拝読いたしました。
地方の方が安直に投げかける言葉に
避難所の人々がどれほど悲しい思いをされているかなど
現地と地方との温度差や思い込みから出る
軽い言葉で嫌な思いをしている被災者が多くいる事を
もう少し日本中で共有していただけると
この難局を乗り切るのも楽になれるのでしょうけれどね。
兎に角今は助け出されたお父様の予後をお大事にされてくださいね。

8. Posted by なすび   2011年04月23日 12:09
ばあばさん、こんにちわ。

派遣可能な人員にも限りがあるので
今後もローテーションを組んで日本中から医療者が被災地へ向かい事になります。
だから私だけが頑張っている訳でもないので
心配いりませんよ(^^)
それに私たち以上に頑張っている被災者の方々が
待っていてくれると思えば
病院にいるのと変わりありませんからね。

報道の手法に翻弄されないよう
そして安易に被災者置き去りの言葉を
投げかけないよう心掛けながら
もう一度現地でその現実に対峙しながら
シッカリ任務を果たせればと願い行ってきます。

ばあばさんも季節の変わり目ですから
どうぞ体調管理にご留意され笑顔を忘れずにお過ごしくださいね。

7. Posted by なすび   2011年04月23日 11:59
sacchinさん、こんにちわ。

暫く大きな余震がないかと思った矢先に
今週に入って緊急地震速報が出たり、夜半に大きな余震が有ったり
震源域が段々内陸になって来て不安が募りますね。
今回向う避難所のそばも震源域になっています(-_-;)

感じる形は違っても見ている方向は同じはず!
その通りですね。
だからこそ今私に出来る事だけを一生懸命して来ようと思います。

被災者の皆さんたちが、「もう頑張らなくていい」
そう思えるようホッとできるよう微力を尽くしてきますね!
sacchinさんも今はツインズの為にも
お身体を十分大事にされてお過ごしくださいね。
そしてこの不安な日々が収まるころには
一番素敵な吉報を聞かせてください。
楽しみにしていますからね!


6. Posted by なすび   2011年04月23日 11:52
大野さん、こんにちわ。

遠く離れている事象には
どうしても報道による情報しか
その真偽を見出す糧がないですね。

ただこれほどの大規模な被災だと
報道期間も長くなりメディアとしてはニュースの中に
話題性を求める事も必要になるのでしょう。
その方向性が恣意的にワイドショー化しても困りますね。
しかもその情報をうのみにしてしまう人も多く
既に多くの被災者が安全な場所へ移動していて
花見やイベントに心癒されていると感じている人もいるようです。
報道自体に嘘偽りはなくとも、一面だけを強調する手法に踊らされないよう
受け手側も視野を広く持つ必要がありますね。
5. Posted by wired   2011年04月22日 23:33
なんだろう
この行き場の無い怒りは
与党も野党もどうなっているのだろう
国家的な危機に瀕しているのに
どうして1つになれないんだろう

被災地の人達の置かれている状況
地震、津波だけではなく
明らかに人災の原発事故

blog用の写真を撮りたいなんて
60過ぎた大人の行為じゃないよ
まいったわ
被災した子供達の避難地域での差別も
許せない
泣きたくなる

来週から被災地にいかれるのですね
くれぐれも
お体に気をつけて
みなさんの力になってあげてください


4. Posted by shinji   2011年04月22日 09:00
僕のコメントがこんな記事にして頂いて嬉しいやら恥ずかしいやら・・

ただ昨日のニュースを見ても、自粛はいかんとか
首相の被災地訪問では避難民が首相に食って掛かるシーンばかりが取り上げられ
報道の姿勢に隔たりを感じずにはいられませんでした。
原発誘致したのもわが故郷、潤ったことも事実。
そしてずっと自民党を支持していたのに
この事故でいきなり菅首相が能無しだから事態が好転しないと憤るのは
本当に一部の人のこらえきれない気持ちだと思います。
避難しなければいけないのは健康面からだと分かっていても誰かに文句を言いた気持からでしょう。
現地にいればその気持ちが分かります。
でもこの東海地方のおばさんたちのように
全体を見渡す能力がない人が報道姿勢に泳がされて
首相が能無しだと言っているのでしょう。
私のような被災者からすれば「だれが首相でもこんなものでしょう」
そう思います。
地方の人が殊更今の政府が悪いというのは
恐らく自分の意志ではなく、報道や情報の整理が出来ない人なのでしょう。
周りが言うから自分でも同じことを言っているという気がします。
そう言う一面しか見れない人が多い事がこの国をダメにしている気がします。
政府に文句を言っても始まらないでしょう。
誰がやっても同じでしょう。
だからみんなが一つになってこの事態を解決しないといけないのに
スケープゴートを作って他人事のように
文句だけ言う人には辟易しています。
被災者は現実を理解しながら誰かに不平をぶつけたい
でも地方の安全なところに住む人が全体像を見る能力がない事に
悲しい思いをしています。
桜が咲いたから東北も癒されるとか自粛せずに自分が旅行へ出かけるから経済が回る。
そう安易に思えるのはやはり他人事なのでしょう。
偽善者とは思いたくないけど悲しい思いはしています。

3. Posted by Happyばあば   2011年04月21日 06:18
再度の支援活動に行かれるのですね。
余震が続いていますが、子供たちに元気をたくさんあげてきてくださいね。
人それぞれ、立ち場や受けた痛みが違うと
考えかたも違ってくるのは当たり前でしょうけど、
どんなときにも思いやる気持ちを忘れないで頂きたいですね。
この女性は言語道断、自粛すべきはあなたでしょ!!と誰もが思いますよね。
報道する人達にもその気持ちを持ってカメラを向けてほしいといつも思います。
ことさら美談に仕上げたり、センセーショナルに取り上げたり、最近はちょっと嫌になってNHKしか見なくなりました。
なすびさんの見た目で又報告して頂ければ嬉しいです。
くれぐれもご自分の身体もいたわってあげてくださいね。
2. Posted by sacchin   2011年04月21日 03:16
また行かれるのですね。
もう大きい余震がないことを祈るばかりです。
人それぞれの思いや、それに伴う行動が違うのは当然だと思います。
でも、みんなの願いは一つだと思います。
本当なら「あなたは頑張らなくていい!私が頑張るから!」と言いたいところです。
でも、言えなくて歯がゆいです。
みんなそう思ってるんじゃないでしょうか。
1. Posted by 愛媛の大野です   2011年04月20日 19:22
正直、僕も
一地方にいる者として
現地の状況が分かっていない中の
1人だと思っています
以前となんら変わらない毎日を送り
義援金やら芸能人の方たちの支援の話を聞いたりテレビの情報で状況を予測しているだけです
そして何も出来ない無力さを感じます
報道と現地の温度差がかなりあることもあまり知りませんでした。
今回もなすびさんの活躍に驚きです。

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